片野メソッド ~働く大人を元気にする自律型人材育成の教科書~
第1回~セルフマネジメントとは、自分を管理することではなく、自分を動かす力である~
「セルフマネジメント」という言葉を誤解していませんか?
「セルフマネジメント」と聞くと、多くの人は時間管理やスケジュール管理、感情のコントロールを思い浮かべます。
もちろん、それらも大切です。
しかし、それだけでは本当の意味でセルフマネジメントができているとは言えません。
なぜなら、予定を完璧に管理していても、感情をコントロールできていても、自分自身が動かなければ何も変わらないからです。
私が考えるセルフマネジメントとは、
「自分を管理することではなく、自分を動かす力を身につけること」
です。
どんな環境でも、どんな状況でも、「今の自分にできることは何か」を考え、自ら選択し、自ら行動する。
これこそが、自律型人材育成の土台になると考えています。
なぜ人は「分かっている」のに行動できないのか
研修の中で、私はよくこんな質問をします。
「早起きした方がいいことを知らない人はいますか?」
ほとんどの方が笑いながら首を横に振ります。
「運動した方が健康に良いことを知らない人はいますか?」
これも同じです。
では、なぜ行動できないのでしょうか。
それは知識が足りないからではありません。
人間の脳は、大脳生理学的に現状を維持しようとする性質を持っています。
変化にはエネルギーが必要です。
新しい挑戦には不安が伴います。
だから、「やった方がいい」と理解していても、脳は無意識のうちに「今のままでいい」とブレーキをかけます。
つまり、行動できない理由は意志の弱さではなく、人間の仕組みにあるのです。
セルフマネジメントの本質は「自分との対話」
だから私は、研修で答えを教えることを目的にしていません。
大切なのは、自分自身へ問いを立てることです。
「本当にその選択でいいのか。」
「誰かのせいにしていないか。」
「今日、自分は何を成長させたか。」
「一年後の自分は、今日の選択をどう評価するだろうか。」
人は、自分で考えた答えほど行動に移します。
だからこそ、セルフマネジメントとは、自分との対話を習慣化することでもあります。
「守体性™」から「主体性」へ
私は研修で「守体性™から主体性へ」という言葉をお伝えしています。
守体性とは、「会社が変われば」「上司が変われば」「環境が変われば」と、自分以外に答えを求める状態です。
一方、主体性とは、「今の自分にできることは何か」と、自分に問いを向ける姿勢です。
セルフマネジメントができる人は、主体性を持つ人です。
環境を言い訳にするのではなく、自分の行動を変えることに集中します。
この小さな積み重ねが、自律型人材へと成長していく第一歩になります。
人生の経営者は、自分自身である
私はよく、「人生の経営者は誰ですか」と問いかけます。
会社でしょうか。
上司でしょうか。
家族でしょうか。
違います。
人生の経営者は、自分自身です。
会社は人生を豊かにする舞台にはなります。
しかし、人生そのものを経営してくれるわけではありません。
だからこそ、自分の人生に責任を持ち、自分で選択し、自分で未来を創っていく。
セルフマネジメントとは、その覚悟を持つことでもあります。
今日、自分自身へ問いを立ててみてください
今日、自分は誰のせいにしただろうか。
今日、自分は何を選択しただろうか。
今日、自分は何を成長させただろうか。
その問いを持ち続ける人は、必ず変わります。
セルフマネジメントとは、自分を縛る技術ではありません。
自分の可能性を最大限に引き出し、自分の人生の舵を自分で握る力です。
その一歩が、主体性を育み、自律型人材への成長につながっていくのです。
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