守体性とは?主体性との違いと組織を変える考え方|指示待ちから自ら考え行動する人材へ

守体性とは?主体性との違いと組織を変える考え方|指示待ちから自ら考え行動する人材へ

「もっと主体性を持って仕事に取り組んでほしい」

多くの企業で、管理職や経営者から耳にする言葉です。

しかし、社員に主体性を求めているにもかかわらず、なかなか行動が変わらない。そんな経験はないでしょうか。

実は、社員が主体的に行動できない背景には、本人の意欲や能力だけでは説明できない問題が隠れている場合があります。

株式会社ファーストステップでは、こうした組織課題を考えるうえで、代表の片野泰敬が提唱する独自概念「守体性(しゅたいせい)」を大切にしています。

本記事では、守体性とは何か、主体性との違い、そして社員一人ひとりが自ら考え行動する組織へと変わるために必要な考え方について解説します。


1.守体性とは何か?

守体性とは、自ら考え行動することよりも、現状を守ることや失敗を避けることを優先し、受け身の姿勢になっている状態を表す、片野泰敬が提唱する独自概念です。

例えば、職場で次のような行動を見かけることはないでしょうか。

  • 上司から指示されるまで行動しない
  • 新しい提案よりも、従来通りの方法を選ぶ
  • 失敗を恐れ、自分で判断することを避ける
  • 自分の仕事の範囲だけを守ろうとする
  • 問題に気づいていても、自分から改善しようとしない

こうした行動の背景には、仕事に対する意欲の低さだけでなく、「余計なことをして失敗したくない」「指示通りにしていれば間違いない」という心理が存在する場合があります。

ここで誤解していただきたくないのは、守ること自体が悪いわけではないということです。

企業活動において、ルールや安全、品質、信頼を守ることは欠かせません。

問題なのは、守ることが目的となり、自ら考え、より良い行動を選択する機会まで失われてしまうことです。


2.守体性と主体性の違いとは?

守体性と主体性の大きな違いは、行動の起点にあります。

守体性は、現状維持や失敗回避が行動の起点になりやすい状態です。

一方、主体性は、自分自身で目的を理解し、何が必要なのかを考え、行動を選択する姿勢です。

具体的な違いを比較してみましょう。

比較項目守体性主体性
行動の起点指示や前例を待つ自ら目的を考える
仕事への姿勢与えられた仕事をこなす仕事の意味を理解する
失敗への向き合い方失敗を避けることを優先リスクを考慮して挑戦する
問題が起きたとき誰かの判断を待つ自分にできることを考える
改善への意識従来の方法を維持するより良い方法を模索する
周囲との関わり自分の役割だけを守る必要に応じて周囲と協働する

例えば、上司から「この資料を明日までに作成してほしい」と依頼された場面を考えてみます。

守体性が強く表れている状態では、言われた内容をそのまま資料にまとめ、期限までに提出することだけが目的になりがちです。

一方、主体性が発揮されている状態では、「この資料は誰が、何のために使うのか」「もっと分かりやすく伝える方法はないか」と考え、必要に応じて上司に提案することができます。

同じ仕事でも、目的の捉え方によって行動は変わるのです。


3.なぜ組織に守体性が生まれるのか?

守体性が生まれる背景には、社員個人の考え方だけでなく、職場環境やマネジメントのあり方も関係しています。

例えば、次のような職場です。

「言われたことだけをやっていればいい」

「余計なことはしなくていい」

「なぜ勝手に判断したんだ」

こうした言葉が繰り返される環境では、社員が自ら考えるよりも、上司の指示を待つ方が安全だと感じるようになる可能性があります。

また、上司自身が良かれと思って部下に細かく指示を出し続けることで、結果的に部下の考える機会を奪ってしまう場合もあります。

つまり、社員に主体性を求めながら、組織の仕組みや上司の関わり方が守体性を強めてしまっていることも考えられるのです。

社員を変えたいのであれば、社員だけを変えようとしてはいけません。

主体性を発揮できる環境が整っているか。

組織全体で考える必要があります。

指示待ち社員が生まれる背景や、自ら考え行動する人材を育てるための具体的な方法については、以下の記事でも詳しく解説しています。

関連記事:自律型人材育成研修とは?指示待ち社員が変わるために必要なこと


4.守体性から主体性へ変わるために必要な3つのこと

では、守体性から主体性へと変わるためには、何が必要なのでしょうか。

株式会社ファーストステップでは、特に次の3つの視点を大切にしています。

① 仕事の目的を自分ごととして捉える

仕事を単なる作業として捉えている状態では、自ら考える必要性を感じにくくなります。

例えば、営業担当者が「今月の訪問件数を達成すること」だけを目的にしていた場合、訪問件数をこなすことがゴールになってしまうかもしれません。

しかし、「お客様の課題を解決するために訪問する」と目的を捉え直せば、訪問前の準備や面談時の質問、訪問後のフォローにも工夫が生まれます。

自分の仕事が誰の役に立ち、どのような価値につながっているのか。

その意味を理解することが、主体的な行動への第一歩になります。

② 自ら考える習慣を身につける

主体性を高めるためには、日々の思考習慣を見直すことも重要です。

例えば、問題が起きた際に、

「どうしたらいいですか?」

と質問するだけでなく、

「私はこう考えていますが、どうでしょうか?」

と、自分なりの考えを持って相談する。

たったこれだけでも、仕事への向き合い方は変わります。

株式会社ファーストステップでは、「能力に差はなし、あるのは習慣の差」という言葉を大切にしています。

これは、個人の能力に違いがないという意味ではありません。

日々の思考や行動の積み重ねによって、仕事への取り組み方や成果に違いが生まれるという考え方です。

主体性もまた、一度の決意だけで身につくものではなく、日々の行動を通じて育てていくものなのです。

③ 上司が主体性を引き出す関わり方を実践する

社員の主体性を育てるうえで、管理職の役割は非常に重要です。

例えば、部下から相談を受けた際、すぐに答えを伝えるのではなく、

「あなたはどうしたいと思う?」

「そのために、どんな方法が考えられる?」

「まずは何から始められそう?」

と問いかけてみる。

もちろん、緊急性が高い場合や、経験の浅い社員に対しては、適切な指示や支援も必要です。

重要なのは、部下の状況に応じて関わり方を変え、自ら考える機会をつくることです。

社員の主体性は、本人の努力だけに任せるものではありません。

主体性を発揮しやすい職場環境をつくることも、管理職に求められる大切な役割です。


5.守体性から主体性への変革を、研修でどう実現するのか?

株式会社ファーストステップでは、「守体性から主体性への変革」をテーマとした研修を展開しています。

この研修で大切にしているのは、受講者に一方的に「主体性を持ちなさい」と伝えることではありません。

まず、自分自身が普段どのような考え方で仕事に取り組んでいるのかを振り返り、守体性が表れている場面に気づくことから始めます。

そのうえで、対話や体験型ワークを通じて、仕事の目的や自身の役割を捉え直し、自ら考え行動するための具体的な方法を検討していきます。

さらに、研修で得た気づきを職場での行動につなげるため、アクションプランの策定や、上司との1on1などを組み合わせた研修設計も重視しています。

研修を受けて終わりではなく、研修後にどのような変化が生まれるのか。

私たちは、そこから逆算した人材育成を大切にしています。

主体性研修の導入を検討されている企業様は、研修内容だけでなく、講師の実績やカスタマイズの柔軟性、研修後のフォロー体制なども確認することが重要です。

研修会社を比較・検討する際のポイントについては、以下の記事をご覧ください。

関連記事:大阪で主体性研修に強い研修会社を探す際の5つのポイント


6.主体性を育てる組織づくりなら、株式会社ファーストステップへ

株式会社ファーストステップは、大阪市を拠点に、全国の企業・団体を対象とした人材育成研修を展開しています。

代表の片野泰敬は、コンサルティング、生命保険、教育、ITなど複数の業界での経験を持ち、年間260本以上の研修登壇実績があります。

私たちの理念は、「働く大人を元気にする」こと。

社員一人ひとりが、自分の仕事に意味を見いだし、自ら考え、行動する。

その積み重ねが、組織全体の成長につながると考えています。

若手社員の指示待ちを改善したい。

中堅社員に、より主体的な役割を担ってほしい。

管理職に、部下の主体性を引き出すマネジメントを身につけてほしい。

こうした課題に対し、企業ごとの状況や対象階層に合わせた研修をご提案しています。

株式会社ファーストステップでは、主体性・自律型人材育成をはじめ、管理職研修、リーダーシップ研修、営業研修など、企業ごとの課題に応じた研修を展開しています。

具体的な研修内容については、以下のページをご覧ください。

株式会社ファーストステップの研修プログラム一覧


まとめ|守ることから、自ら未来をつくることへ

守体性から主体性への変革とは、単に指示待ちをなくすことではありません。

社員一人ひとりが、自分自身の仕事の意味を理解し、今の自分にできることを考え、行動するようになることです。

そのためには、本人の意識だけでなく、日々の思考習慣や管理職の関わり方、職場環境を見直す必要があります。

昨日まで指示を待っていた社員が、今日、自分から一つの提案をしてみる。

その小さな一歩が、組織を変えるきっかけになります。

守るだけの仕事から、自ら未来をつくる仕事へ。

株式会社ファーストステップは、「働く大人を元気にする」という理念のもと、守体性から主体性への変革を支援し続けます。


守体性に関するよくある質問

Q1.守体性とは何ですか?

守体性(しゅたいせい)とは、自ら考え行動することよりも、現状を守ることや失敗を避けることを優先し、受け身の姿勢になっている状態を表す、片野泰敬が提唱する独自概念です。

Q2.守体性と主体性の違いは何ですか?

守体性は、現状維持や失敗回避が行動の起点になりやすい状態です。一方、主体性は、自ら目的を理解し、必要なことを考え、行動を選択する姿勢を指します。

Q3.守体性は悪いことなのでしょうか?

守ること自体が悪いわけではありません。企業活動において、ルールや安全、品質を守ることは重要です。問題なのは、現状維持や失敗回避を優先するあまり、自ら考え行動する機会が失われてしまうことです。

Q4.守体性から主体性へ変わるには、何が必要ですか?

仕事の目的を理解し、自ら考える習慣を身につけることが重要です。また、社員個人の意識だけでなく、管理職の関わり方や、主体的な行動を支援する職場環境づくりも必要です。

Q5.守体性から主体性への変革研修とは?

株式会社ファーストステップが展開する、社員一人ひとりの思考や行動を見つめ直し、自ら考え行動する姿勢を育むことを目指す研修です。対話や体験型ワークを通じて気づきを促し、研修後の実践につながる行動計画の策定などを行います。

CONTACT お問い合わせ

ご相談・ご依頼・お仕事のご相談など、
お気軽にご連絡ください。